会社設立手続きの概要

どのようにして会社設立をすることが出来るのでしょうか。
今回は、株式会社を念頭に置いて、株式会社の設立手続きの概要について紹介します。
まず、株式会社の設立とは、株式会社という団体を形成し、株式会社が法人格を取得し、法律上の人格者(法人)になることを言います。
すなわち、株式会社の設立には、会社の実体の形成と、権利義務の帰属主体となるための法人格の付与という2つの側面があります。実体を形成した後、設立登記をすることによって法人格が付与されるのです。
まず、実体の形成について説明します。
株式会社という団体の形成は下記によってなされます。
①団体の根本規則である定款の作成
②株式発行事項の確定と株式の引受けの確定
③機関の確定
④株式引受人による出資の履行・会社財産の形成

では、順を追って説明します。
まずは、定款の作成についてです。定款とは、会社の組織・活動に関する根本規則のことを言います。
そして、この定款は作成者のみならず、後に加入した株主をも当然に拘束します。
簡単に言うと、会社の憲法のようなものです。
定款の記載事項としては、記載を欠くと定款が無効となる絶対的記載事項、記載しないと効力が認められない相対的記載事項、定款外で定めても効力が認めれる任意的記載事項があります。
絶対的記載事項には、会社の目的や商号などの基本的事項が含まれます。
相対的記載事項には、会社財産を危うくする恐れのある現物出資や財産引受け、株式の内容制限などが含まれます。
任意的記載事項には、株主総会の召集時期や議長の定めなどが含まれます。

次に、株式発行事項の確定と株式の引受けの確定について説明します。
まず、株式発行事項として、設立に際して出資される財産の価額またはその最低額と、発行可能株式総数を定款で定めます。
そして株式の引受けについて定めるのですが、そもそも会社設立には、発起人が設立時発行株式の全部を引き受ける発起設立と、発起人が設立時発行株式の一部を引き受け、残部については別に引受人を募集する募集設立の2通りがあります。
なので、募集設立の場合は、発起人が株主を募集して、株式の申込みを待つ必要があります。
その上で、発起人は、申込人に株式を引き受けさせるか、何株を引受けさせるかを決定することで、株式の引受けが確定されます。

次に、機関の確定について説明します。機関の確定とは、設立時役員の選定のことを言います。
そして、設立時役員とは、会社の設立に際して、取締役、監査役等になる者を言います。
選定には、発起設立の場合には、発起人の議決権の過半数をもって決定され、募集設立の場合には、創立総会の決議によって決定されます。
また、設立しようとする会社が取締役会設置会社の場合には、設立時代表取締役を設立時取締役の中から選定しなければなりません。
最後に、出資の履行、会社財産の形成です。出資の履行とは、出資に関する金銭の払込みや目的物全部の給付を指します。
なお、目的物全部の給付たる現物出資は、設立時は会社の財産的基盤が確立されていないことから、発起人にしか認められていません。
そして、払込み期日が定められており、その期日までに出資の履行をしない場合には、それらの者は、株主となる権利を失います。
もっとも、このように一部の株式が失効しても、定款で定めた設立に際して出資される財産の価額またはその最低額を満たしていれば、設立手続きを続行できます。

以上のような過程を経て会社の実態が形成されますが、さらにほ法人格取得のために設立登記をすることが必要です。
株式会社は、会社法911条3項各号に列挙されている商号や目的などの登記事項を記載し、その本店の所在地において設立の登記をすることで成立します。よって、ここでようやく会社設立手続きが終了するのです。